Ghinzu - Mirror Mirror
最近一番よく聞いてる。ギンズ3枚目。 アートワークのやる気のなさに油断してたら結構よかった…!
あとはこのセンスをどう解釈するか…普通にかっこいいロックバンド、だけやってればいいのになぜか外す。
歌詞がバカなのはそもそも論になるのでもう無視。
(まじめに書いててこの歌詞だったらある意味凄い…)
フランスでは結構売れてるんだけど
流石にこの歌詞では英語圏は難しいだろうなあ…とか
無理矢理ライムしてみてもあんまりはまらないし。当然。
ライブは上手いし、曲はしっかりしているし、個性もある
歌詞さえどうにかなれば第二のdEUSになれたのに。。。
ボーカルの声もちょっとデウスのTom Barmanに似てる。
あとデウスの大昔(デビュー前)のメンバーがいる。
そういう、歌詞がもったいないバンド。
今回フランス語の歌を一曲入れて来たのはそのあがきではないかと思ってしまう。(※でもこれは私が買ったのがフランス盤だったせいみたい。オフィシャルサイトの試聴では英語になってる「Joy, Success, Happiness」、フランス語のほうがはまって聞こえる)
http://www.ghinzu.com/music.php?album=mirror
「Kill The Surfers」「Interstella Orgy」などいかにもおバカなタイトルが並んでるけどInterstella Orgyは実はスペーシーなインストだった。
あとギンズの弱点はインディバンドの割にリリースペースがちんたらしていること。
ファーストが2000年、セカンドが2004年、サードが2009年。
合間にツアーを長くしているかというとそうでもなく。
個人的にはセカンドは駄作。ファーストは半分くらいはよかった。今回のサードが一番いい。
打率としてはあんまり良くないか…キラーチューンというか際立った曲がどのアルバムにもないのも微妙かも。
一般受けするには曲も音も難しいし。内容がおバカな分サウンドの難しさが際立ってしまい、実はかなりノイズだとかプログレッシヴだとかバレてしまう。
Ozark Henryみたいにばれないよう演歌ポップスに偽装するというような手法は、ロックバンドだから使えない。ロックバンドはかわいそう。。Ozark Henryなんかベルギーで3枚もプラチナディスク取ってるんだぜ。
まあ、Ghinzuも10万枚くらい売れてるようなので、いいのかな。ロックバンドだし…
まあ、こんなジャケットのアルバム出す時点で一般大衆受けを狙ってはいないか…
セカンド「Blow」の発売時のジャケ。ベルギーでは平然と店頭に並んでいたこのジャケットは、この後インターナショナル盤では差し替えられて馬の写真かなにかになってた。
日本語の紹介記事があった。
http://blog.goo.ne.jp/jptmusic/e/07cf098dcdf12f8674e405841a0d9526 ライブは確かにロックだよな。人気もあるし。一回ベルギーで見たけどかなり盛り上がってたし上手かった。
Patrick Wolf - The Bachelor
昨日届いたPatrick Wolfの4枚目のアルバム「The Bachelor」
このやりすぎ感あふれるジャケはともかく。
前作The Magic Positionと、そのリリース前後に見たライブ2回がどれも大変微妙だったため、ちょっと色んな無理を感じてたんだけど。Patrick Wolf。
The Magic Positionはアルバムとして聞き所がなくまさにvagueな内容で、まあふりきれてていいけどね…この路線でいく気ならもう聞いても仕方ないな…と思ってた。
別に嫌いじゃないけど聞く価値を見出せないというか。
そういうわけでこのBachelorも、一応試聴したんだけど微妙で買ってなかった。
でも
US盤がすごい安かったので買ってみました、という
で、聞いたんだけど。
あああなんだよ、マジック・ポジションより全然いいじゃないか…!
やっぱりあれは何かの間違いというか、罠だったんだな…!
という感想。聞いた途端。
やっぱり何か無理だったんだよマジックポシションは。無理し過ぎだったんだよ!あれはなんか!たぶん。
このアルバムのパトリックが本当のパトリックだと思う。
これがちゃんと、ファースト、セカンドの音から美しく導かれた先だと思う。
今後マジックポジションは黒歴史。完全に。
そういうわけで本当に安心した。
良かった。。。あれほどの才能が無駄に消費されるだけ消費され自滅させられることがなくて良かった。あれほどの変人が普通になろうと努力するのが成功しなくてよかった。あれほどの奇人がまともなふりをする必要がなくなって良かった。本人が幸せそうで、本当に良かった。
このアルバム、Bandstocksというファンから資金を集めてアルバムの制作費用にあてるシステムを使って資金集めして作ってた。リリース形態をデジタルにするとかよりも重要な革命だと思う。資金はファンから取れ、という…
なんかもうそれでいいんじゃないかなー。文字通りファンというのは株買ってるわけで。
アルバムの2曲をベルリンでAlec Empireと作ってて、でもどっちの曲もあまりアルバムの他の曲から浮いてなくてそれに驚いた。
thanksリストにマーク・アーモンドが入っててなるほど。パティ・スミスも入っててなるほど。
ボーイフレンドに長々と愛を綴ってるのもなるほど。アルバムの曲は「あなたに会う前の、僕が自分を失い愛の存在自体を疑い始めていたころ」だそう。
パトリックのパターンは傍目から見ると痛々しいものの、正直ものすごく共感する………ああ、、、えーと…。ねえ?
The Black Atlantic - Reverence For Fallen Trees
バンド名アルバムタイトルどっちもdoomな北欧メタルみたいだけど
実は、オランダはフローニンヘンのインディポップバンド。
デビューアルバムはフリーダウンロードで提供中。
http://www.theblackatlantic.com/ からまるっとダウンロードできるよ。
このバンドはこんな構成。
かわいい!オランダっぽい!メルヘン!
しかしセンスとか歌の端々から、わかる人にはわかってしまうぜ…微妙な感覚の違いが…
というわけで、ボーカル・ギターの人はShai Huludというフロリダのメタルコアバンドのフロントマンをしていた。
アコースティックでドリーミーなウォームなポップスと、割とどうしようもないメタルコア(ハードコアというにはメタルすぎる奴ら)
フロントマン、ヘールト・ファンデヴェルデのアイデンティティに疑問を持つかもしれないが、実は近いよね。うん…
とはいえShai Huludが好きだった人がこれを聞いてもガッカリするだけだろう。
このバンド自体はElbowとかDovesのような方向性のようです。
なかなかいいまったり具合なのでその辺りを聞ける人は是非ダウンロードしてみてくださいな
http://www.theblackatlantic.com/