トラックリスト
1. Quatre Mains 4:55
2. Sirens 4:12
3. Hidden Wounds 6:15
4. Girls Keep Drinking 3:48
5. Nothings 2:29
6. The Soft Fall 4:05
7. Crazy About You 3:45
8. The Give Up Gene 4:57
9. Fire Up the Google Beast Algorithm 2:04
10. One Thing About Waves 6:23
Kawadaよりちょっとボンヤリモワモワ感が減ってロックバンドっぽくなったような気がします。
Kawadaのボンヤリモワモワ感が好きだった人は残念かもしれない。
タイトルトラック(Sunday Bell Ringers)は自己紹介トラックだよ。。
「ぼくらは日曜日に鐘を鳴らすんだ!僕らは騒がしいガキの集まりさ」
最後の曲(Mail)はAmatorskiのシンガー、インネ・エイセルスマンとのデュエット。ところでだから、Sunday Bell RingersのフロントマンのユーリはTommigunのメンバーでもあるんだけど、Tommigunは今年春だかにレコーディングして、しかしその時の音源は「なんかAmatorskiみたいな気がする」とかでお蔵入りしそう、というのをTommigunのトーマスのお友達から聞いた。。いやAmatorskiみたいでもいいじゃないか。。。
ところでTommigunのトーマスの別プロジェクトMan on MunroのCrooked Roadという曲が本当に毒。
毒エレクトロポップ。聞いてるとまわるまわる。
Herman GillsはSherman Filterbankで有名なベルギーのアナログフィルターメーカーShermanの中の人だ。FilterbankのロゴマークはグラフィックデザイナーでもあるDaanが作ったもの。Filterbankは96年に初めて製品として発売され、以来そうそうたるミュージシャンに愛用されている。そうそうたりすぎて目眩がするだろ?ケミカルブラザーズとNIN時代のチャーリー・クロウザーがライブでFilterbankを使っているので一番有名だった。
で、Voltの93年のアルバムは、この96年以降そうそうたる最先端のサウンドクリエイターたちが切り拓いていった音が実はもう入っている。。。VoltやPoesie NoireといったバンドでHermanが活動するうち、90年代後半の音楽のフロントラインを嘘みたいな「新しい音」で席巻したFilterbankが完成していった。これは音楽史上に刻まれるべきだろう。
Daanはその後、dEUSを脱退したRudy TrouveとDead Man Rayを結成する。
Dead Man Rayとはなんだったのか。
2002年のアルビニプロデュースの3枚目のアルバムCagoをミュージックマガジンがなぜか年間ベストランキングに選出。日本盤もないのに。。。
DMRの乾いた暗さはセカンドアルバムTrapにぎゅぎゅっと出ていて、私はこの曲が大好き
「we grew up like trees, leaving shades behind / cruising noman's land, we were weak plants」
Dead Man RayはDaanがソロ活動に注力しはじめて自然と解散していった。
DaanのソロはDMRとは大きく違う点がある。
政治性だ。
とにかくDaanは政治、社会、時代について言わなくてはならない人だ。
だから言う。何でも言う。ただの皮肉以上の芸術として最高の皮肉を言う。
それで自分の存在自体が皮肉になりかけても動じない。動じたかもしれないけどそれで意見をひっこめるような人ではない。
いろいろ見えている人で、いろいろ貫く人だ。