トム・リプリーの一連の物語(「The Ripliad」と通称されてる)、映画も日本版DVDがいつのまにか出そろってたので一覧してみた。
原作小説
「
太陽がいっぱい」または「
リプリー」 原題:The Talented Mr. Ripley (1955)
「
贋作」
原題:Ripley Under Ground (1970)
「
アメリカの友人」
原題:Ripley's Game (1974)
「
リプリーをまねた少年」
原題:The Boy Who Followed Ripley (1980)
「
死者と踊るリプリー」
原題:Ripley Under Water (1991)
「贋作」「アメリカの友人」「リプリーをまねた少年」は短いスパンで続けて書かれているものの、第一作と「死者と踊るリプリー」はそれぞれ十年以上のブランクで書かれている。現実は36年経っているが、作中では20年ほどではないかと思う。「リプリーをまねた少年」にルー・リードの「トランスフォーマー」(1972)を聞いている描写が出てくる。
第一作でトムは20代前半の若者なので、「リプリーをまねた少年」では40代だろう。
映画化
The Talented Mr. Ripleyから
太陽がいっぱい
原題:Plein Soleil, Purple Noon (1960)
リプリー
原題:The Talented Mr. Ripley (1999)
Ripley Under Groundから
リプリー 暴かれた贋作
原題:Ripley Under Ground (2005)
Ripley's Gameから
アメリカの友人
原題:Der Amerikanische Freund (1977)
リプリーズ・ゲーム
原題:Ripley's Game
映画はトムのキャラクター描写がどれも驚くほどてんでばらばらで、映画と映画の間のつながりはほぼない。
唯一、原作に忠実であることを念頭に作られたミンゲラの「リプリー」と、原作者のハイスミスが直接原作を提供したヴェンダースの「アメリカの友人」が近しい関係にあるかもしれない。